必達TOEIC800点計画⑱ ~そうだ、オンラインスナックに相談だ~

語学の勉強

TOEIC800点を獲得するつもりではじめたオンライン英会話ネイティブキャンプ

もはや最近は語学の上達よりも、心の潤いを求めて南の島の羽生君を追っかけることに目的がすり替わっている。

そうして順調に潤いを得る仕組化ができはじめてきた矢先、耳障りの良い言葉を残して、羽生君は失踪した。正確には、オンライン英会話の講座で接触できない状態になっていた。レッスンを受けることもレッスンの予約が受理されることもなく。打診可能のスロットはそれは自動的に時間になったら削られていくだけの存在で、彼が調整したりしている形跡は見られなかった。

私は日に何度も彼の予約ページを確認しに行くネットストーカーになっていたが、彼のページはうんともすんとも言わなくなっていた。

どうしよう、いったい何が。

そんな時、私は日本人でネイティブキャンプ内で日本語OKのスナック的存在で開業している彼女のことを思い出した。

彼女はそう言えば言っていた。

「ネイティブキャンプは講師になるのはわりと簡単だけれども、続けられる人が少ない。なぜなら生徒さんはいろんな方がいるから、いろいろと流せないと精神的に大変になる」と言っていた。

その ”いろいろ”って、例えば私みたいなミドルエイジが素敵な若者講師に入れ込んじゃってアレコレ聞いて精神的負担になっちゃったりとかそういうこと?!

彼女に聞きたい。なぜ講師が辛くなってしまうのか。私は地雷を踏んでしまったのか手がかりを知りたい。

そうして彼女の活動時間を見計らい、彼女の「今すぐレッスン」が空いた瞬間に滑り込んだ。

そうしてとうとうと日本語で今の不安を垂れ流した。

めちゃくちゃ好きな講師が予約の打診を受けてくれない。いつもは数時間でOKの返事が来るのに。私は嫌われることをしてしまったのか。追っかけられてうざくなってしまったのだろうか。彼はモテそうだから、そういう技を日常的にしかけているのでは、等々。

しかし、スナックのママは流石だった。

「え、逆にそれってちょっと心配じゃないですか?その方大丈夫なのかしら。男性って好意もたれて嫌がることなんてほぼない、絶対そういうのは嬉しがる子供な生き物だから。むしろそんなに音沙汰ないなんて何かあったんじゃないかしら」

私は羽生君の不受理事件が起きてから、相手の好き嫌いが分かれないよう、極力自分側のビデオはオフにして、可愛らしい動物画像で自分のサムネイルを誤魔化して通話している。

私がスナックママよりも年上なことを、彼女は知らない。

そんな私の好意に不快感を抱いてはいないだろうか。しかしそれも言わない。いったんママの言い分に耳を傾ける。

「そんな嫌になることなんて、よっぽどのことをされない限りないですよ。大丈夫。それより自分を磨いて、再会したときに備えた方がいいですよ」と励ましていただく。

不思議なもので、自分の不満をぶちまけて受け止めてもらい、励ましてもらえると、なんだかそうなのかも、と新しい考えをもつゆとりができる。

たしかに、羽生君は最後のバレンタインデーイブのレッスン時に「最近めちゃくちゃ忙しい」と言っていた。忙しさの過渡期にいるか、実家にでも帰っているのかもしれない。

オンラインスナックで励まされ、私は再び羽生君のレッスンに申し込みを入れる決意をした。

オンライン英会話の世界なのに、なぜか人間模様が広がっていく。


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