どこに向かっていくのか見えなくなっていくタイトルですが、一応TOEIC800点を獲得することを一つの目標に掲げています。なんでこんなに脱線しているかというと、英語学習のペースメーカーとして採用しているネイティブキャンプで推しを見つけたことに全ては起因している。
このおかげでTOEICテストで撃沈していた気持ちを立て直し、英語学習を続ける意欲は養われ、果ては日常生活の心の活力として私の心を潤わす存在となった。
もはやいよいよネイティブキャンプを中心に生活が回りはじめていると言っても過言ではない。
そんな中、私の心の中心人物である推しであるフィリピンの羽生君が、長期欠席となり原因は鬱であったと判明した。
私は心配でたまらずチャットGPTに相談し、フィリピン人の鬱について調べはじめた。
私の予測では、貧困か過労、もしくは出口の見えない労働環境など、いろいろと予測をした。
しかし一方で、フィリピンの方はわりと手軽に鬱という言葉を使う傾向があることもネット上で散見された。失恋したから鬱、帰省のきっかけで自国と日本の違いに疲れて鬱、など。
心配しまくって、気を使って、できるだけスパンを開けたレッスンを予約してみた。
10日後の夜とかに、予約の打診連絡を入れた。
まぁこの厳しい状況の中で予約を受理してくれたことを考え、返事は少し時間がかかるかもしれないが状況が状況だけに致し方あるまい、と思って構えていた。
そうした翌日の夕方、予約受理の通知が届いた。
あぁよかった。それでは予約を確定させなければ。
そう思って彼の予約ページを開いたところ、なんか直近の日程で、予約打診不要の即時予約成立のスロットが明日以降でバンバン開いている。
これは一体、どうされました~~??
脳を休ませることが第一と言われる鬱の状態で、この稼働スケジュールは何としたことか。
こないだ次回の予約を入れていいか聞いたら、ちょっとためらってたじゃない。(もちろん、私を唯一予約受理してくれたことを鑑みると、否定しているとかではないことは承知している)
絶対コンディションそんなに良くないはず。
なんで?
真意を知りたく、直近で即成立する予約スロットへ予約を入れ、教材は入室後選択とし、彼の状況と私のトーク力(主に語学面)の塩梅によって決めようと思った。
主にはフリートークで臨むつもりだ。
そうして、早々に彼のレッスンを受講した。
「その後、大丈夫?」
「あぁ。まだ時々朝起きて泣いたり、怒ったりしてしまう。医者には働いた方がいいって言われて、悲しさにのまれないように、たくさん働いて戦っているんだ」
そういいながらも泣き出しそうな顔をした。
鬱の原因は、どうやら何かしらの事件が起きて、それによって感情が揺さぶられている状態なのだと理解した。
日本人的な鬱とは状況が違いそうで、少し安心だ。
とはいえ、それだけ心揺さぶられること、また怒りがこみ上げる様子を鑑みると理不尽に何かを喪失する事態になったのではと予想した。
あまり立ち入ったことを聞くのは、マナーとして良くない気がした。
「今日はフリートークに挑戦してみたいんだけれども、私の語学では厳しくなりそうだったら、この間のテキストの続きをやりたいと思うんだけれども、チャレンジしてもいいかしら?」
「いいよ。やってみよう。じゃあお互いの自己紹介をしようか」
そう、レッスン冒頭とか終わりの余った時間でちょっとしたトークをすることはあっても、ちゃんと自己紹介ってしたことなかった。でも私は語れるようなことは何もない。むしろ隠しておきたいことの方が山積みだ。
「いいね、やってみよう」
「どっちからやる?」
「じゃあ、あなたから」
と、そんな感じで自己紹介を聞いていたのだけれども、彼は生粋のフィリピーノではあるけれどもお父さんとお母さんは日本で出会って、お母さんはお父さんと別れた後も日本に働きに行ったりなど、日本にわりと馴染みのある方のようだった。
そして羽生君はめちゃくそイケメンなのに、日本のアニメが好きで、一般的に聞くフィリピーノたちとは違い、歌やダンスを好まないシャイな性分だというのもわかった。ジャパニーズに受ける堅実さを感じる。少なくともチャラメンである気配は今のところない。
「ぼくは歌い方もダンスの仕方も知らない。シャイなんだ」
「あなたがやったら良く見えるように思うんだけれども」
そんな風に話しながら、いよいよ私の話しをしなければならなくなった。
「私には妹がいて、でも家族はあんまり好きじゃなくて、妹は去年あったけれども両親は10年以上会っていない」
羽生君はちょっと悲しそうな顔をした。
「But No problem」
マジでノープロブレムなのだ。むしろ会っていることの方がプロブレムなのだ。
もはや「familly(家族)」という関係性を語っていいのか怪しい間柄だ。
何を話したものかと思っていた矢先、そういえば私がネイティブキャンプをはじめ、TOEIC800点を目指す理由というのを話したことがなかった。
そうして私はカタコトながら、去年に外国人のパーティーにアサインされたのをきっかけに英語学習を再開したこと、せっかくだからTOEICを受けようと思ったこと、また別の部署のリーダーにTOEIC800点を取ることは難しくないと言われ、800点を取ると海外関連の部署に異動できる可能性があることなどを伝えた。
しかしこの間のTOEICでは800点はほど遠く、とりわけリーディングが良くなかったことも伝えた。リスニングはネイティブキャンプでフォローしてもらえるけれども、リーディングは自分でがんばらなければいけない。
「ネイティブキャンプは続けるの?」
「少なくとも、TOEICで800点を取るまでは」
一人でがんばれるほどのガッツはない。
ネイティブキャンプ、いやオンライン英会話は私がかろうじで習慣化に成功した、意義ある習慣なのだ。達成する瞬間まで手放すものか。
そうこうしているうちに時間になった。
羽生君は精いっぱい笑顔を作ってお別れをしてくれた。
状況と原因がつかめて、少し一安心だ。
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