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リゾートバイト冒険譚

リゾバ冒険譚・温泉旅館編 完結 ~仲居卒業~

約1か月半。お盆にスタートし、その後9月末まで私は契約した期間を走り抜けた。 当初は、期間満了が危ぶまれたこともあったが、鬼気迫る生活状況に伴い、幾多の困難を乗り越えて無事契約満了の運びとなった。感無量である。 隠れ戦友であるモリタさんは ...
リゾートバイト冒険譚

リゾバ冒険譚・温泉旅館編⑭ ~もさイケメン~

この温泉旅館に流れ着いたとき、私はインド・フィリピンのバックパックの旅から帰った直後、帰る場所がなかったため、その足で勤務をはじめている。 そのため私の荷物は限られており、勤務していない時間帯には、わりとリゾートカジュアルな服を着る形となっ...
リゾートバイト冒険譚

リゾバ冒険譚・温泉旅館編⑬ ~街へ遊びに行こう!~

チャンコにいらつく日々を送りながらも、休みにぱーっとやりたくなった。 ぱーっとしたいからと言って、気軽に遊びに行ける場所もお金もなかった。 けれども私は一度だけ、約1か月半ほどの仲居勤務の間、街に遊びに行く休日を設けたことがあった。 旅館の...
リゾートバイト冒険譚

リゾバ冒険譚・温泉旅館編⑫ ~新しい嫌がらせ~

仲居陣、最年少のチャンコちゃん。 派遣のアルバイト陣とは違い、正社員としてこの旅館に雇われている女子である。 細かいことは忘れたが、とにかく陰湿につっかかってくることが感じ取れ、当時の私の爆発的なストレス源になっていた。 かろうじで覚えてい...
日常の出来事

リアルタイム雑記 ~おばあちゃんがやって来た! ~

今の住処は、近所のおばあちゃんが飼えなくなった猫を引き取るために越したところだ。 前のエリアでは、うちの猫は地域のアイドルキャットで、特に彼は女性が好きで幅広い年齢層のガールフレンドを抱えていたものだ。私もそのうちの一人だった。 今の住まい...
リゾートバイト冒険譚

リゾバ冒険譚・温泉旅館編⑪ ~チャンコちゃん~

謎の奇病により、足が痛む私に対しチャンコちゃんが声をかけてきた。 「大丈夫?」 「ありがとう、大丈夫だよ」 もはや背水の陣の私は「痛い」とすらも言えない。優雅に泳ぐように見えて、水面下で必死に水をかく白鳥のごとく、私の苦労は微塵も見せてはい...
リゾートバイト冒険譚

リゾバ冒険譚・温泉旅館編⑩ ~足が痛い~

仲居として独り立ちを果たし、ようやく一人前の仕事をこなせるようになってほどなくして、私は左足が痛くなり、少し腫れるような感じが出始めた。 原因は全く不明だが、ずーっと足を曲げていたかのように痺れるような、曲げずらさ、コントロールのしずらさを...
リゾートバイト冒険譚

リゾバ冒険譚・温泉旅館編⑨ ~束の間の平和~

ハルカさんが退職したことで、一旦は集団嫌がらせは幕を引いたようだ。 仕事面においても、私も独り立ちを果たしており束の間の平和が訪れていた。 あるお部屋に荷物を運んで、決まり文句のご挨拶をしたところ 「ここの女将ですか」 と言われたことがあっ...
リゾートバイト冒険譚

リゾバ冒険譚・温泉旅館編⑧ ~モリタさんのお茶会~

私の教育係であったハルカさんが退職し、私はモリタさんの部屋にお茶のお招きを受け、モリタさんの部屋に上がった。 正直、他の人の部屋に入ったのは、着物の着付けを教わるために伺ったヤノさんの部屋以外では初めてだ。 モリタさんの部屋はいろいろな家電...
リゾートバイト冒険譚

リゾバ冒険譚・温泉旅館編⑦ ~ハルカさんの退職~

夜の露天風呂の端っこで、まさかの真実を知る。 行きのお土産屋で聞いた、夜中旅館から逃げ出して泣きながらタクシーに乗って帰った彼女は、私の部屋に居た人だった。 「そういうば、あんた、何か嫌がらせとかうけとらん?」 どうやらこの年配チームのモリ...