日常の出来事

日常の出来事

猫と、私と、おばあちゃん。③

その年は大寒波がやってくるとさんざん天気予報が報じ、私の居住エリアでも零下5度を記録する夜が出始めた。 さすがに猫とはいえ、高い忠誠心で、小高い手すりにうずくまって毎夜過ごしているように見えるので、夜はだいぶ寒いのではと懸念した。 飼い主公...
日常の出来事

猫と、私と、おばあちゃん。②

下からは見通せない、隠れたスペースに、水とエサが置かれ、誰かがひっそり世話をしている様子が伺えた。おそらくそれは飼い主だったおばあちゃんによるものだろう。 らん子の踊り場スペースは2件分の家の玄関に繋がるものだったが、おばあちゃんの住んでい...
日常の出来事

猫と、私と、おばあちゃん。①

私が計画的に引っ越しができなかった理由として、急遽猫を飼わなければいけなくなったという背景があった。 私が以前住んでいた住まいは、私史上最低家賃ながら、立地や間取りが絶妙で、謎に家賃に水道料金が含まれるなど、とにかく永年住む気持ちにさせるほ...